■認知症の種類について
まず始めに認知症には、
いくつかの種類があります。
アルツハイマー型、
脳血管型、
レビー小体型、
前頭側頭型
の4種類がよく知られています
（それぞれが合併することもあります）。
昼寝が有効とされているのは、
認知症の中でも6割を占めるといわれる
アルツハイマー型認知症に対してです。
全ての認知症に対して有効
というわけではないので、
その点は要注意です。
しかし昼寝をするだけで予防になるなら、
簡単だし誰にでも出来そうですよね！
取り組むまでのハードルは
かなり低いので是非取り組んでみてください。
■アルツハイマー型認知症と睡眠の関係
アルツハイマー型認知症の発症には、
「アミロイドβ（ベータ）」というタンパク質が
大きく関わっています。
アミロイドβとは、
神経細胞を死滅させる「脳の老廃物」で、
主に睡眠中に脳脊髄液へ排出される
と考えられています。
アルツハイマー型認知症の方の脳内では、
この物質が排出されず、
沈着しているのだそう。
どうして老廃物なのに
排出されないのでしょう？
不思議ですね。
2013年ワシントン大学が
「JAMA Neurology」誌に発表した論文によると、
寝付きが悪い、
途中で起きてしまう、
早朝に目覚めてしまう、
といった睡眠の不安定な人は、
安定している人に比べてアミロイドβの蓄積が
5.6倍になっていたことがわかりました。
つまり睡眠が不安定で、
質が悪く睡眠不足だと、
脳には老廃物がたまりやすいということですね。
老廃物が排出されないのではなく、
排出される以上に溜まりやすい
ということのようです。
じゃあ、
とにかく睡眠をたくさんとればいいのか
というとそうでもないようです。
高齢者は、
脳が覚醒した状態を維持する機能が落ちるため、
昼間にうとうとしている時間が長くなりがちです。
しかし、このような「細切れ睡眠」
（うとうとした時間）こそが、
夜間の入眠困難や不眠、中途覚醒につながる
といわれているのです。
一般的に1日の睡眠時間は
6～7時間がベストだとされています。
ただし、あくまでも一般論であって、
適正な睡眠時間は人それぞれです。
理想的には、
日中はウトウトせず目を覚まし、
なおかつ夜はぐっすり眠ること！
そのために有効なのが昼寝だそうです。
■認知症予防に最適な昼寝とは？
肝心の昼寝に適した時間は、
午後の決まった時間に
30分程度するのがいいそうです。
その際の注意点は、
あまり長く寝過ぎないこと。
1時間以上の昼寝は、
逆にアルツハイマー型認知症のリスクを
高める恐れがあります。
短時間の昼寝を実践するなら、
飲める人は昼寝の前にコーヒーを飲んでおくと、
昼寝後の寝覚めがスッキリしやすいそうです。
コーヒーの眠気覚まし効果は、
飲んだ30分後位に効いてくるそうなので、
20～30分くらいの昼寝の場合は、
寝る前にコーヒーを飲むと良いみたいですね！
■昼寝と運動
睡眠でアミロイドβを排出することは、
とても大切です。
同時に脳の神経細胞を活性化させることも
予防には効果的だと言われています。
なかでも有酸素運動をすることで、
脳内の神経細胞を
活性化するホルモンが分泌されることや
アミロイドβを分解する酵素を
増やす効果が期待できます。
また、運動後だと眠りやすくなるため、
アミロイドβの排出に好影響を及ぼすと考えられます。
アミロイドβは、
アルツハイマー型認知症が発症する
20年以上も前から蓄積されている
と考えられています。
ということは、
年齢を重ねてから認知症予防に努めていても、
効果は少ないのかもしれません。
気付いたときが始め時です。
昼寝の習慣がない人は、
ぜひ明日からでも始めて、
認知症対策をしてみませんか？
■まとめ
いかがでしたでしょうか？
子どものころはよくしていた昼寝。
大人になって仕事が忙しくなると、
とても昼寝なんてしている暇は
無いかもしれません。
はたまた、
サービスエリアやコンビニなどでは、
昼時に車の中で寝ている営業マンや、
土方関連の方たちも見かけます。
その気になれば、
２０分くらいの時間なら捻出できるはずです。
あとは場所の確保です。
自分以外の人が、
忙しく働いている傍であったり、
上司の目の届くところでは、
昼寝なんて難しそうですよね。
何とか自分だけの場所を確保して
将来の自分への自己投資だと思って、
昼寝をしましょう！！
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