ファンクショナルトレーニングって何?:wajifudou産の日記:SSブログ
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ファンクショナルトレーニングって何? [健康や運動に関すること]

ファンクショナルトレーニングって何?



「ファンクショナルトレーニング」
と聞いてどんなものか想像できる人って、
どのくらいいるんでしょうか?

直訳すると、
「機能的訓練」
とでも言うんでしょうか?

でもこれだけじゃ、
何のことやら、
さっぱり訳が分かりませんよね。

・言葉としては理解できるけど、
 じゃあ具体的にはどんなことなの?
・何に役立つの?
・どんな場面で活用できるの?

考え出すと疑問が次々に湧いてきます。


正直に言うと、
理学療法士である私も、
言葉だけは聞いて知っていても、
その中身はあまりよく分かっていませんでした。

しかしここ最近、
耳にすることが格段に増え、
質問されることも増えてきたので、
ここらあたりで一度しっかりと勉強しなおして、
可能なら実際の治療の現場で活用できるように、
インプットとアウトプットを兼ねて、
まとめておこうと思います。


 ■ファンクショナルトレーニングとは?

 ■ファンクショナルトレーニングの5原則
 ・重力(gravity)を利用する
 ・分離(dissociate)と協同(integrate)
 ・運動連鎖(kinetic chain)
 ・3面運動(3dimension movement pattern)
 ・力の吸収(loading)と力の発揮(unloading)

 ■ファンクショナルトレーニングの効果

 ■ファンクショナルトレーニングの方法
 ・アセスメント・姿勢・動作の修正
・アクティブストレッチ
・コアトレーニング
・バランストレーニング
・ストレングストレーニング
・ストレッチ

 ■ファンクショナルトレーニングはどこでできるか

 ■まとめ






 ■ファンクショナルトレーニングとは?

ファンクショナルトレーニングの専門家である
Vern GambettaとGary Grayは
「特定の筋のみを強化する単関節運動は
 とても機能的とはいえない。
 それに対し、
 多くの筋群を動作パターンに統合していく
 多関節運動は機能的である。」
と述べています。

う~ん、
これだけだと分かったような、
分からないような、
中途半端な気がします。

例えるなら、
座って膝の屈伸のみの運動よりも、
スクワットなどで足関節や股関節も動かして、
より多くの筋肉を同時に訓練しましょう、
ということでしょうか?

また別の方は、
ストレングス&コンディショニング分野の
第一人者であるMichael Boyleは
「ファンクショナルトレーニングは
 "動き"のトレーニングであり、
 "筋"の強化ではない」
としています。

つまり「ファンクショナルトレーニング」とは、
単なる筋トレではなくて、
筋トレの要素も含まれているけれど、
より大局的な視点で、
個別の筋肥大や筋出力、筋伸張力の強化だけでなく、
他の筋肉との連携を重要視して、
運動時の適切な筋肉の使い方を
指しているのでしょうか?

ちょっと難しくなってきましたが、
筋力がそこそこあっても、
動きの悪い人って意外と多いものです。

だから、
単純に筋力の強化だけでなく、
動き方や筋肉の使い方にも着目して、
トレーニングしましょうってことなんでしょうかね。



リハビリテーションやトレーニングにおいて、
問題のある部分や一つの筋のみに
アプローチをするのではなく、
怪我の予防、パフォーマンスの向上を図るために
ファンクショナル(機能的)な動作の習得と
トレーニングの実施が必要であるという考え方が
ファンクショナルトレーニングです。

つまり、
「ファンクショナルトレーニング」とは、
具体的なトレーニング方法ではなくて、
トレーニングに対する考え方、取り組み方などの、
概念的なものだと考えた方がよさそうですね。




 ■ファンクショナルトレーニングの5原則

ファンクショナルトレーニングの定義として
以下の5原則が挙げられています。

 ・重力(gravity)を利用する
 ・分離(dissociate)と協同(integrate)
 ・運動連鎖(kinetic chain)
 ・3面運動(3dimension movement pattern)
 ・力の吸収(loading)と力の発揮(unloading)


 ・重力を利用するとは・・・

人は常に重力下で動作を行っています。

ファンクショナルトレーニングでは
常に重力に抵抗した動作を
意識して取り入れていくことが必要です。

重力の負荷のかからないトレーニングでは、
実用性に欠けるってことでしょうかね。


 ・分離と協同とは・・・

身体が機能的な動作を行うためには
身体の各関節が
「動き」と「固定」の役割を分担して持ち、
動作時にはそれぞれの役割を
協同して行う必要があります。


例えば、
足をあげるときには
股関節が大きく動き、
腰椎は固定に働きます。

股関節の動きが十分でなければ
腰椎に負担がかかり、
腰椎の固定が不安定であれば
股関節の十分な動きも得られません。




関節ごとに
「動き」と「固定」の役割を持って協同して働く
という考えを用いたアプローチは
「ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ」の
考え方になってきます。

ジョイント・バイ・ジョイントアプローチについては、
まだ自分の中で内容を理解して
説明できる状況ではないため、
また改めてまとめてみたいと考えています。


 ・運動連鎖とは・・・

運動連鎖とはキネティックチェーンとも呼ばれます。

動作は一つの筋の働きだけで
起こっているのではなく、
多くの筋肉が連動して
互いに助け合い・補完し合って
働くことによって起こっています。

筋肉に限らず、
身体のアライメントや神経系の働き、
心肺機能や代謝など全身の機能が
協調して働くことで
機能的な動作が生まれるので
運動連鎖を考慮して全身運動を行うことが
とても重要だといえますね。



 ・3面運動とは・・・

3面運動の3面とは
矢状面、
前額面、
水平面のことです。


言葉だけでは
よく分からないかもしれないですね。

矢状面は前後の動き、
前額面は左右の動き、
水平面は回旋の動きを指します。

うーん、回旋ってのが分かりにくいですかね。

ちょっと違い要素も含まれますが、
「ひねり」や「ねじれ」というと
分かりやすくなるでしょうか。

ドアノブを回すときの、
手首(本当は主に肘)の動きや、
後ろを振り返るときの首や胸椎の動きなどが、
回旋の動きになりますね。


動作というのは前後・左右・回旋
すべての動作で構成されているので、
トレーニングでも3面の動きを
考える必要があります。

その方がより実用的で、
トレーニングの効果をすぐに発揮できそうですよね。

逆にファンクショナルトレーニングの考え方を
取り入れていない場合は、
そのトレーニングとは別に、
目的とする動作のトレーニングも
追加しなければならないと思います。

つまりファンクショナルトレーニングの
考え方を取り入れていると、
運動効率もトレーニングの時間効率も高まると
考えられますよね。



 ・力の吸収と力の発揮とは・・・

何かの目的動作時の力を発揮する前には
力を吸収する動作が行われます。

例えば、ジャンプ動作では飛び上がる前に、
無意識に軽くしゃがみ込んでからジャンプします。

ゴルフや野球のスイング時の
テイクバックも同様だと思います。

ちょっと専門的ですが、
リハビリの現場でのPNFでの抵抗運動時の
初動負荷も同じ考え方なのではないでしょうか。

このように力を発揮する(筋肉の収縮)前には
筋肉を伸ばしてから動作を行っているので、
トレーニングでも力の発揮と吸収の動きを
取り入れる必要があります。

力の吸収と力の発揮とは、
運動前の予備動作のことと考えると
分かりやすいかと思います。


ここまで述べてきたことをまとめると、
「ファンクショナルトレーニング」は、
単一の筋肉に対する筋力トレーニングではなく、
5つの原則が相互に作用するトレーニングであり、
すべての「動作」の基本となる
機能的な動きを身につけるためのトレーニングです。

要するに、
運動や筋トレの効果をより実用的にするために、
ファンクショナルトレーニングの考え方を
取り入れて確実に実践しましょう、
ということなんでしょうね。

リハビリの現場でも、
筋力は向上してきたのに、
目標とする動作の改善が見られない、
ということが時々ありました。

他にもリハビリの訓練中だと
できる動作があったとしても、
実際の生活場面では、
リハビリ中に獲得した動作が、
全然行えていないということが、
時々ありました。


これらの失敗は、
若干ニュアンスの異なる部分もありますが、
根幹部分では
ファンクショナルトレーニングの考え方が、
活きていなかった実例になるのではないかと
思いました。



 ■ファンクショナルトレーニングの効果

ファンクショナルトレーニングの考え方は
すべての動きの基本となるので、
スポーツ選手のパフォーマンス向上や
怪我の予防だけでなく、
以下の効果が期待できます。

姿勢のゆがみの改善
肩こりや腰痛の予防
 頭痛の改善
 ストレートネック(鶏首・スマホ首)の改善
体幹を使った効率の良い動作が行える
シェイプアップ効果
 転倒予防
 寝たきり予防

機能的な動きを身につけることで
身体のバランスが整い、
姿勢のゆがみを改善や
最近話題のストレートネックの改善・予防にも
繋がってきます。

姿勢のゆがみが改善され、
機能的な動作が行えるようになると、
関節や筋肉へかかる負担が軽減され、
怪我の予防や転倒予防、
寝たきり予防になります。

全身の血流もよくなり、
肩こりや腰痛が起こりにくくなったり、
肩こりや腰痛からくる
頭痛の改善にもつながります。

体幹を使って姿勢や動作を行い、
安定性が増すと身体を効率的に使うことで
転倒予防にもつながります。

効率的な動作では、
動作に必要な筋肉が使われるので
お腹周りやお尻も引き締まり、
シェイプアップも期待できますし、
太りにくく理想の体型維持にも効果的です。




 ■ファンクショナルトレーニングの方法

ファンクショナルトレーニングは、
およそ以下の流れで進められます。

 ・アセスメント・姿勢・動作の修正
・アクティブストレッチ
・コアトレーニング
・バランストレーニング
・ストレングストレーニング
・ストレッチ


 ・アセスメント・姿勢・動作の修正

機能的な動作を身につけるためには、
まずはアセスメント(評価)により
自分の姿勢や動作の癖を知り、
正しい姿勢・動きへと修正することが必要です。

立位や片脚立位などを
矢状面、前額面、水平面にてチェックし
姿勢や動作の評価を行っていきます。


 ・アクティブストレッチ
  (ウォーミングアップ)

トレーニングの前にストレッチを行い、
関節の可動域を拡げて
動きやすい身体をつくっていきます。

運動前のストレッチなので、
比較的軽めに行います。

あまり長くしっかりと行うと、
トレーニングの効果を損なうことになるので、
あくまで運動前のストレッチは
軽めが良いようです。

目安は、ひとつの部位に対して、
10-15秒くらい。

逆に運動後のクールダウンで行うストレッチは、
ひとつの部位に対して30秒ずつくらいかけて、
ゆっくり行うと効果的ですよ!


 ・コアトレーニング

コアトレーニングにより、
体幹の筋肉を鍛え、
肩関節や股関節などの
動きに適した関節の可動性を促す
体幹の安定性をつくっていきます。

いわゆるインナーマッスルを中心に、
アプローチをしていきます。

住宅などの建物で例えると、
基礎や土台の部分をしっかり鍛える、
というところでしょうか。

基礎がしっかりしていないと、
その上に建つ建物がいかに丈夫なものであっても、
ちょっとの地震や台風などで、
すぐに歪んだり傾いたりしてしまいますからね。

あまり目立たない部分ですが、
何事も基礎をおろそかにしてはいけません。



 ・バランストレーニング

コアトレーニングで刺激を入れた、
体幹の筋肉を効果的に働かせながら、
不安定な姿勢でも
肩関節や股関節などを動かしていけるように
バランス力を鍛えていきます。

基礎の次にくる応用編とでも考えると
いいのではないでしょうか。

目的とする具体的な動作の獲得も、
この段階で練習し始めることがあります。

シングルレッグ(片足立ち)などを行います。



 ・ストレングストレーニング

最後に立位で実際の動作に近い動きの
トレーニングを行います。

プッシュアップ(腕立てふせ)や
スクワットなどを行います。

競技スポーツなどであれば、
この段階でスイング練習やフォームを整える練習など、
より実践的な運動を取り入れて行います。




 ・ストレッチ(クールダウン)

トレーニング後はストレッチを行い、
筋肉を緩めて傷ついた筋肉の修復を促します。

アクティブストレッチとは目的が違うので、
同じストレッチの方法でも、
かける時間を長めにゆっくりと行います。

そうすることで、
人間の身体が本来持っている回復力を
最大限引き出していきます。




 ■ファンクショナルトレーニングはどこでできるか

ファンクショナルトレーニングは
フィットネスクラブや
スポーツジムなどで
プログラムが行われています。


実際にジムに通うのが難しい場合は、
一般の人でも取り組みやすいプログラムが
紹介されている書籍もあり、
自分で取り組むこともできます。

ただし、
自分で取り組む場合は、
継続するための工夫が必要です。

多くの場合が、
本を読んだだけで終わってしまうので、
自分に甘いという自覚のある場合は、
ジムに通ったり、
パーソナルトレーニングに通ったりして、
強制的に自分を追い込む方が効果的だと思います。






 ■まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はちょっと専門的な内容もあり、
内容そのものも抽象的で
具体性に欠ける部分もあって
わかりにくかったかもしれません。

とりあえず、
トレーニングを行う上で、
「ファンクショナルトレーニング」という
考え方があり、
それは理論的で根拠のしっかりしたものだ、
という理解でいいのではないかと思います。

実際のトレーニングの現場で活用しようと思うと、
もう少し理解を深める必要があるかと思いますが、
まずはそういう考え方もあるんだ、
という程度でもいいのではないでしょうか。

なんとなく曖昧な目的意識で、
トレーニングを行うのではなく、
きちんと科学的根拠に基づいた方法で行う方が、
効果はありそう、
というのは誰しも感じられるところだと思います。


きっかけは何でもいいんだと思います。

目標達成のために、
しっかり勉強し目的意識を高めて取り組みましょう!!




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