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目的別の筋トレの効果的な方法について、PTとして考察してみる [健康や運動に関すること]

目的別の筋トレの効果的な方法について、PTとして考察してみる

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「筋トレしても効果のない人」って周りにいませんか?
いくら頑張っても肉体改造やダイエットの効果が
思ったように上がらない
そんな悩みはありませんか?

運動って何でもいいから取り組めばよい、
というわけでもないんです。

もちろん何もしないよりは、
少しずつでも継続して運動に取り組んでいくのは、
良いことだと思います。

しかし、何かしらの運動に取り組むからには、
前提として目的・目標があるはずです。

1ヵ月後までに5kg痩せたい
といった具体的なものから、
健康維持のために生活の中に運動を取り入れたい、
といった漠然としたものまで、
人それぞれ動機は違うと思います。

でもせっかく取り組む運動ですから、
無駄なく効果的に行えたら
良いに決まっていますよね!

その上、効果が目に見えてわかるようであれば、
継続しやすいですよね!

いわゆる筋トレは、
知識と技術を駆使すれば
毎日数分でも効果があがってくる運動です。

筋トレと一口に言っても、
目的に応じて大きく3種類の方法に
分けられると思います。


今回はPT(理学療法士)としての経験も踏まえて、
より効果的な筋トレについて
掘り下げてみようと思います。

 ■ はじめに

 ■ 筋肉の基礎知識

 ■ トレーニングの基礎知識

 ■ 「材料」不足では筋肉がつくはずがない

 ■ 筋肥大のメカニズム

 ■ 筋トレから得られる、さまざまなメリット

 ■ まとめ




  
 ■ はじめに

誰しも新年を迎えたり、
季節の変わり目だったりに
心機一転何かを始めようと思ったとき、
体を鍛えることを考える人も
多いのではないでしょうか。

特に露出の多くなる夏前になると、
ダイエットや肉体改造に取り組もうとする方が
増えるのではないでしょうか。


厚生労働省委託「健康意識に関する調査」によると、
日本人の約半数が日々の体力の衰えに
不安を感じているという結果が出ているそうです。

人間の筋肉は30代に入ると
毎年1%ずつ減ると言われ、
何も予防策を講じていなければ、
体脂肪率を測るまでもなく
体形はどんどんと崩れいきます。

それでも運動のための時間がつくれないとなると
選択肢は必然的に身近な場所で短時間で
特別な器具を使わずに取り組めることに絞られ、
筋トレの時間効率の良さが際立ってきます。


そもそも筋トレとは
筋肉を大きくする(肥大させる)
「前提条件」でしかありません。

筋肉を効率よくつけていくために、
筋トレ以前に知っておくべきことを
押さえておきましょう!



 ■ 筋肉の基礎知識

まず、基本的な体の仕組みについて、
理解を深めていきましょう。


筋肉はつねに体内で合成され、
同時に分解もされています。

合成の勝る人は筋肉がつき、
分解の勝る人は筋肉がつかず痩せていきます。

この際の「痩せる」はダイエットとは意味が異なり、
体力の衰えの原因となったり、
筋力の低下や怪我や病気の一因となったりもするので
健康上、非常に危険です。

健康的にダイエットするなら、
筋肉をつけて基礎代謝を上げ、
その上で余分な脂肪を減らして、
太りにくい体質に変化させていくことをお勧めします。


さて少し脱線しましたが、
筋肉の合成と分解のバランスによって、
形作られているのが今現在の体形です。

この筋肉の合成と分解のバランスを変えて
筋肉をつけ脂肪を減らすには
適切なトレーニング、適切な栄養、適切な休息、
以上3つの要素が必要です。

ここまでは多くの方が知っているであろう、
至極当たり前の部分だと思います。



 ■ トレーニングの基礎知識

さてトレーニングをすると、
まず脳はいつもよりも
「力を出した」
「伸ばされた」
「疲れた」
などの情報を動かした体の部位から受け取ります。

その情報(刺激)を基に体がどう反応するかは
トレーニングの強度次第で変わります。

対応できそうな強度なら
体は一致団結し、
同じような刺激を再び受けても対処できるよう
筋肉を変化させ始めます。


大まかに、以下のような反応が起きます。

(1)いつもより力を出した
→力が必要なので筋線維を太くする

(2)いつもより伸ばされた
→より大きな動き(筋肉の長さ)が必要なので
 筋肉の柔軟性を増す

(3)いつもより疲れた
→スタミナが必要なのでエネルギー産生を高める


トレーニングで体を変えるには、
このように「自分がどうなりたいか」を踏まえて
目的とする身体の部位を適切に刺激をし、
反応を引き出すことが必要なのです。




激しすぎるトレーニングで
身体に強烈な刺激を受けると、
筋肉はそれ以上破壊されないために
防御反応として硬くなります。

そして炎症を起こすなどして
修復に特化する状態になります。

この状態は
いわゆる打撲や肉離れといったケガに近い状態です。

こうなってしまっては、
筋肉をつけるどころではなく
ある意味筋肉を損傷させてしまう状況ですね。


逆に楽過ぎて刺激が少ないと
何の反応も起きませんし、
運動をせずに全く刺激がなければ衰える一方に。

つまり「ギリギリなんとか体が対応できる」
そんなところを狙って筋肉を刺激するのが、
効率よく効果的に筋肉をつける前提条件です。



「筋線維を太くする」
と体に決断させることが出来たら、
筋肥大に役立つホルモンが分泌されたり、
筋肉周辺に存在するサテライト細胞が
筋肉に融合したりします。

それらの作用で運動後48時間は、
筋肉を合成する体内システムが
強く働きやすい環境が整うのです。

このタイミングで、
十分な栄養が筋肉に供給され
適切な休息を取ることで、
筋線維は確実に太く大きくなっていきます。






 ■ 「材料」不足では筋肉がつくはずがない

ここまでの説明でも触れてきたとおり、
筋肉は、鍛えただけでは大きくはなりません。

このことはここまで読み進めてくれた方は、
理解できてきているのではないでしょうか。

トレーニングは
「筋線維を太くする」
と体に決断させる為のシグナル。

筋たんぱくの合成を促すホルモンと
筋肉の「材料」となる栄養素が届いて
初めて筋肉は大きくなり始めます。


必要とされる「材料」の大部分は、
たんぱく質が分解されてできるアミノ酸です。

それに微量のビタミンやミネラルが
必要になります。

遺伝子という設計図を基に、
アミノ酸という大量の木材や鉄骨と、
ビタミンやミネラルという釘やネジを使って、
筋肉というビルを建てるわけです。

もしいくら筋トレをしても
筋肉がつかないとしたら
「材料」不足を疑いましょう。


本格的にトレーニングをする人なら、
筋肉の「材料」となる
たんぱく質の1日の必要量は
体重1kgあたり2グラム程度です。

体重70kgの人なら140グラムとなり、
これは日本人の推定摂取量の
2倍近くといわれています。

かなり意識的にたんぱく質を摂らない限り、
確実に「材料」不足になるのは
容易に想像できますね。

たんぱく質の摂取量が不足すると、
トレーニングで消費したエネルギーを補填するために
筋肉が分解されるという
まことに残念な状態に陥るのです。

これではトレーニングをするほどに、
筋肉量が低下していくという、
本末転倒な状況となってしまいます。

本格的に筋トレをする方の場合は
たんぱく質が消化・吸収されアミノ酸として
血液に乗るまでの時間を考えると、
3時間に1回のペースで
良質なタンパク源である肉や魚、
卵などを食べるのが理想です。

そうすると筋肉の「材料」が
血液中に常にある状態を保つことでき、
たんぱく質不足による筋肉の分解は防げます。

ただ、これを一般の人が
いきなり実践するのは難しいと思うので、
市販のプロテインパウダーを使う、
あるいはコンビニでゆで卵やサラダチキンなどの
たんぱく源で補うのも手です。

1回の食事の量を少し控えめにし、
食事と食事の間が空いたタイミングで
プロテインなどを摂取するといいでしょう。

また、一日中筋トレや
筋肉をつけることだけ考えるのは
結構しんどいかと思うので、
気軽に取り組んで少しずつ筋肉をつけたい場合は、
運動前にたんぱく質を補給しておくことで
運動中を含めてアミノ酸の血中濃度を維持する方が、
一般的には取り組みやすいかもしれません。



アミノ酸の血中濃度を維持できれば、
トレーニング中から筋線維の合成が進むため
筋肥大にも効率的。

吸収のいいプロテインパウダーなら1時間後、
BCAA(分岐鎖アミノ酸)なら
さらに早くアミノ酸を血液に供給できます。




 ■筋肥大のメカニズム

筋肉を顕微鏡で拡大して見ると、
周囲に毛細血管が広がっていることがわかります。

毛細血管は、
全身の細胞に栄養素や酸素を供給し
老廃物や二酸化炭素を回収してまわる
「物流機能(道路)」としての役割があります。

トレーニングで生み出された
筋肥大に役立つホルモンを、
筋肉の材料とともに速やかに筋線維に届けます。

運動習慣のない人は、
この毛細血管が閉じていたり少なかったりします。

しかし
運動習慣が身についてくると
閉じていた毛細血管が再開通するし
数そのものも増えていきます。

血液という荷物が
頻繁に運ばれるようになると、
新たな配送ルートをつくって、
より効果的に血液循環が行われるよう、
体内から変化が起こるわけです。

ただしこの毛細血管というものは、
非常に繊細で、
喫煙によってキュッと締まるし
ストレスにも弱い。

もちろん副流煙もアウトです。


肥満により
血管内にコレステロールが付着しても
毛細血管は細くなり、
物流機能にダメージを与えます。

物流網(道路)が発達しても、
それぞれの筋線維まで荷物を届けてくれる
運搬手段(トラック)がなければ
筋肉は大きくなりません。


この運搬手段を一手に担うのが水です。

「筋肉=たんぱく質」 と
イメージする人は多いのですが、
筋肉の中で力を発揮する
たんぱく質の割合はわずか10%。

75%程度は水で、
残りはミトコンドリアなどの
酵素たんぱく質や脂肪などで構成されています。

焼肉でも、焼けば焼くほど肉は小さくなりますが、
あれは肉にたっぷり含まれた水が
蒸発するからなのです。

水分不足は悪いことしか起こしません。

筋肉の材料が届かなくなるだけでなく、
水分を介して体内で起きる、
さまざまな化学反応が
抑制され代謝が悪くなります。

そうすると筋出力は高まらないし
筋線維の合成も進まない。

さらに悪循環が進むと
筋肉の質量自体も減ってしまいます。

競技者の中には
毎日6リットルの水を飲む方もいますし、
一般のトレーニーでもこまめに水分補給を行って、
毎日2リットルは飲むという人が多いのは、
そのためです。

発達した毛細血管(道路)と、
多量の水(トラック)。

これらがそろって初めて、
筋肉を増やすための
「体内インフラ」が整った
と言えます。




 ■筋トレから得られる、さまざまなメリット

筋トレが体に起こす変化は、
筋肉を大きくするだけにとどまりません。

先ほども触れましたが
筋肉を動かすと血流が増え、
その繰り返しは全身の代謝を活発にします。

血液を送り出す心臓や
酸素を取り入れる肺も鍛えられて、
日を追うごとに心肺機能が向上し
持久力も向上。

さらに胃や腸も活性化するため
消化・吸収機能が高まります。

その結果、免疫機能も高まります。


意外かもしれませんが、脳も活性化します。

強く、速く動作する、精密に動作する……。

これらは大脳を使わなければできません。

気づいていなかった体の使い方や
新たな感覚の芽生えに気づくとき、
それらは脳にとって新たな刺激となり、
脳は新たな刺激を受けて興奮し
活性化しているのです。

そして 大脳の視床下部が刺激されると、
さまざまなホルモン、
特に男性ホルモン(テストステロン)や
アドレナリン、成長ホルモンの分泌が
さかんになります。

これらは意欲をもたらし
気持ちを前向きにするため、
活力や性欲の維持にも深く関与。

私たちの活力を奪う、
加齢によるホルモン分泌能力の低下を
食い止めるというわけです。

このように筋肉を強くすることは、
さまざまな器官を強くします。

しかも知識と技術を駆使すれば、
毎日数分でも効果的に体を変えることは可能なのです。





 ■ まとめ

いかがでしたか?

あまり具体的なことには触れていませんが、
筋トレに関する基礎的なことは、
少しずつでも理解が深まったのではないでしょうか?

ただ闇雲に、
体を動かせば筋肉がつく、
というものではないのです。

目的に応じて、
筋肉への付加のかけ方や、
筋肉の材料となるたんぱく質やビタミン等の
摂取に関わる部分まで考えなければ、
最悪の場合、筋肉がつくどころか、
運動するほどに筋肉は減ってしまいます。

目的・目標を確実に達成するために、
基本をしっかりと抑えて、
無理なく継続できるよう筋トレに取り組みましょう!



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コメント 1

mayu

詳しく説明していただき、ありがとうございます(^_^)
by mayu (2018-09-27 16:29) 

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