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鉄分のミネラル成分としての働きと1日の摂取量 [貧血に関すること]

鉄分のミネラル成分としての働きと1日の摂取量

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貧血の方に、鉄分が重要なのは
誰しも想像のつくことだと思います。

しかしそんな鉄分が
体内でどんな働きをしているか、
鉄分の吸収率を高めるにはどうしたらいいのか、
鉄分の吸収を妨げるようなものはあるのか、
きちんとわかっている方は
どれくらいいるでしょうか?

30代後半の男性ながら貧血に悩んでいる私も、
分からないことだらけです。

ということで、
自分でも分からないことが多い、
鉄分の働きなどについて、
調べてみたので、
自分なりに理解したことを、
まとめていきたいと思います。


 ■ミネラル成分の鉄分とは?

 ■鉄分の吸収と働き

 ■鉄分の1日の摂取基準量

 ■鉄分が不足するとどうなるか?

 ■鉄分の過剰摂取の問題

 ■鉄分を多く含む食品とその他の食品との関係

 ■まとめ





 ■ミネラル成分の鉄分とは?

鉄分はからだの中に約3000mg(3g)ある
といわれています。

そのうちの約65%は
血液中のヘモグロビンの構成成分となり、
酸素運搬という重要な役割を果たしています。

食品中に含まれる鉄分は、
ヘム鉄と非ヘム鉄とに分けられます。

たんぱく質と結合しているヘム鉄は
肉や魚などの動物性食品に多く含まれ
体内に吸収されやすい状態となって
存在しています。

ヘム鉄以外の無機鉄を非ヘム鉄と言い、
こちらは植物性食品に多く含まれています。

非ヘム鉄は、
たんぱく質と結合していないので、
すぐには体内に吸収されず、
一度体内でたんぱく質と結合してから、
吸収されます。



 ■鉄分の吸収と働き

食品中に含まれる鉄分のうち、
ヘム鉄はたんぱく質が結合したそのままの形で
十二指腸から空腸上部で吸収されます。

非ヘム鉄はそのままの形では吸収されず、
吸収されやすい状態に還元された後、
体内に吸収されます。
(この場合の還元とは、酸化還元反応の還元)

吸収された鉄分は酸化され、
アポトランスフェリンというたんぱく質と結合して
トランスフェリンとなり、
血液に乗って体中に運ばれます。

体中に運ばれた鉄分は、
ヘモグロビンとなって酸素の輸送に関与するほか、
筋肉中に酸素を蓄える
ミオグロビンの構成成分になります。

他に、肝臓や脾臓、骨髄などに
フェリチンやヘモシデリンとして
20~30%貯蔵されています。

これらの貯蔵された鉄分のことを
貯蔵鉄と呼んだりします。

赤血球の鉄分が足りなくなると
この貯蔵鉄が使われます。



 ■鉄分の1日の摂取基準量

鉄分は日本人が不足しやすい
栄養素の一つと言われています。

1日に必要な鉄分の推奨量は
女性の場合
18~29歳で月経なしの場合は6.0㎎、
30~69歳で6.5㎎、
70歳以上で6.0㎎です。

一方、男性の場合の推奨量は
18~29歳では7.0㎎、
30~69歳で7.5㎎、
70歳以上で7.0㎎です。

女性よりも男性の方が推奨量は多いんですね。

体格の違いが
推奨量の違いに現れているのでしょうか。

食事摂取基準の一日の上限量は
(健康障害をおこすことのない最大限の量)、
女性では18歳以上で40㎎、
男性では18~29歳で50㎎、
男女とも30~49歳で55㎎、
男女とも50歳以上で45㎎と設定されています。



※鉄分の食事摂取基準(㎎/日)

年齢等   推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量
0~5(月    -      -   0.5 -
6~11(月)   3.5     5.0   -    -
1~2(歳)   3.0     4.5   -    25
3~5(歳    4.0     5.5   -    25
6~7(歳) 4.5      6.5 -    30
8~9(歳)    6.0     8.0   -    35
10~11(歳) 7.0     10.0   -    35
12~14(歳)  8.5     11.5   -    50
15~17(歳)  8.0     9.5   -    50
18~29(歳)  6.0     7.0   -    50
30~49(歳   6.5     7.5   -    55
50~69(歳)  6.0     7.5   -    50
70以上(歳)  6.0     7.0   -    50


※推定平均必要量:半数の人が必要量を満たす量。
※推奨量    :ほとんどの人が必要量を満たす量。
※目安量    :一定の栄養状態を維持するのに十分な量であり、
         目安量以上を摂取している場合は
         不足のリスクはほとんどない。
※耐容上限量  :過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量。


少し古いデータではありますが、
平成27年国民健康・栄養調査における
鉄分の一般食品からの1日の摂取量は
平均7.6㎎だそうです。

食品群別の摂取量を見ると、
約14.5%が野菜(1.1㎎)、
13.2%が穀類(1.0㎎)、
豆類(1.0㎎)から摂取されています。

そのほかにも
調味料・香辛料類(0.9㎎、11.8%)
肉類(0.7㎎、9.2%)、
魚介類(0.7㎎、9.2%)からも摂取されています。



 ■鉄分が不足するとどうなるか?

鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血になります。

貧血になってくると
からだが重い、
息がきれる、
顔色が悪い、
疲れやすい
頭が痛い、
などと感じるようになります。

そして貧血予防のためには、
鉄分だけを補えばいい
というわけではありません。

ヘモグロビンは鉄(ヘム)と
たんぱく質(グロビン)が
結合してできています。

そのため貧血対策には
鉄分だけでなく、
たんぱく質も摂取する必要があります。

また、赤血球の合成に必要な、
ビタミンB12や葉酸も十分に摂取しましょう。



 ■鉄分の過剰摂取の問題

通常の食事をしているだけでは、
鉄分の過剰摂取になることはありませんが、
サプリメントなどを飲んでいると、
過剰摂取になる可能性があります。

鉄分を長期に渡って過剰に摂取しつづけると
鉄過剰症を発症する恐れがあります。

鉄過剰症とはヘモクロマトーシスともいい、
体内に過剰に鉄分が溜まり、
疲れやすさや肝機能障害、
関節の痛みなど様々な臓器障害を起こす
疾患なのだそうです。

貧血の症状と重なる部分もあるので、
貧血による症状なのか、
はたまたサプリメントなどによる
鉄分の過剰摂取が原因の鉄過剰症なのか、
間違いのないようにしたいですね。

貧血だからと食生活に気をつける限りは、
鉄過剰症の心配はなさそうですが、
鉄剤や鉄分サプリなどで補っていると、
鉄過剰症のリスクは高まるようです。

鉄分はもともと酸素と結びつきやすい性質があり、
何らかの理由により鉄分が過剰になると、
臓器に鉄分が沈着しはじめ、
その鉄が酸化することで
臓器の細胞にダメージを与えてしまうそうです。

結構重篤な状況になってしまいそうなので、
鉄分の過剰摂取にはかなり注意が必要そうですね。


また、鉄分の過剰摂取とは違いますが、
非ヘム鉄サプリメント摂取で
便秘、胃部不快感など
副作用を訴える人がいることも
報告されています。

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 ■鉄分を多く含む食品とその他の食品との関係

ところで鉄分には、
ヘム鉄と非ヘム鉄があります、

全体的に、鉄分は吸収率が低いミネラルですが、
鉄分の中でも吸収の良いヘム鉄は、
レバー、赤身の肉、赤身の魚、
貝類などに多く含まれます。

一方、非ヘム鉄は、
ホウレンソウや小松菜などの緑黄色野菜、
ひじきなどの海藻類、
大豆製品、卵黄などに多く含まれます。

鉄はヘム鉄と非ヘム鉄に分類されます。

鉄分は日本人が不足しやすい栄養素の一つで、
1日に必要な摂取量が定められています。



からだの中にある鉄分は、
ヘモグロビンの構成成分となり、
酸素運搬という重要な働きがあります。

鉄分そのものは単体では、
体内に吸収されにくい物質とされていますが、
たんぱく質、アミノ酸、
アスコルビン酸(ビタミン C)と一緒に摂取すると、
吸収が高まることが知られており、
特に吸収率が低い非ヘム鉄も、
一緒に食べる食品を工夫することで、
吸収率を高めることができます。

反対に、米ぬかなどに多く含まれるフィチン酸、
紅茶や緑茶に多く含まれるタンニン、
ホウレンソウなどに含まれるシュウ酸は
鉄分の吸収を抑制するため、注意が必要です。

また、鉄分の吸収率は
体内の鉄貯蔵量が少ない場合は高くなり、
多い場合は低くなります。

このように、
鉄分の吸収率は
食事に含まれているヘム鉄と非ヘム鉄の割合や、
吸収を高める他の栄養素の含有量、
体内の鉄分の貯蔵状態によって違ってきますが、
どんなに頑張っても、
鉄分の吸収率はだいたい15%程度になると
見積もられています。

ただし、吸収率は15%くらいに落ち着きますが、
貯蔵鉄の割り合いは徐々に高まってくると
考えられるので、
鉄分の過剰摂取による、
鉄沈着症には注意が必要です。

吸収率と貯蔵割合は別々に考える必要がある
ってことですね!






 ■まとめ

いかがでしたか?

鉄分は不足してもいけないし、
摂り過ぎてもいけないし、
なかなか難儀な栄養素ですね。

でも通常の食事を取っている限りは、
過剰摂取の心配はなさそうです。

たとえ鉄分の大目の食事を摂っていてもです。

心配なのは、
手軽な鉄剤や鉄分サプリなどで、
吸収しやすい鉄分を
過剰に摂取するときでしょうね。

なので鉄分サプリなどを
自己判断で利用するときには
十分注意する必要がありそうですね。

サプリなどにしても、
摂取目安量の表示などが大抵あると思うので、
用法用量をしっかり守って、
自己管理を徹底しましょう。

焦って貧血対策をしても、
余計にしんどくなってしまうかもしれないですよ!



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